留学初週の授業|講師と決める速度・教材・訂正

留学の初週を「慣れる期間」だと思って過ごす人は多いのですが、実はここがいちばん取り返しのつく週です。授業のやり方に不満があっても、初週なら「まだ調整中ですから」で自然に変えられます。3週目に入ってから言い出すのは、心理的にかなり難しくなります。
マンツーマン授業は、講師が学生の希望に合わせて進め方を変えられる設計になっています。ただし言わなければ変わりません。 初週に「この人はこう進めたいのだな」と伝わっていなければ、講師は自分の標準的なやり方で最後まで進みます。
すり合わせ1 — 話す速度と「待ち時間」
最初に決めるべきは、講師が話す速度ではなく、自分が詰まったときに何秒待ってもらうかです。
初級〜中級の学習者がいちばん消耗するのは、言葉を探している最中に講師が助け舟を出してしまい、自分で言い切る経験が積めないことです。逆に上級者に近づくほど、「詰まったら早く正解を見せてほしい」というほうが効率的になります。自分がどちらのタイプかを初週に言葉にしておくことが大事です。
- 自分で言い切りたい人 — "Please wait about ten seconds before helping me. I want to finish the sentence myself."
- 早く正解が欲しい人 — "If I stop for more than a few seconds, please give me the phrase right away."
聞き取りの速度も同じです。ただしずっとゆっくりのままだと本番で困るので、「最初の2週間はゆっくり、そのあと通常速度に」と期限を付けて頼むほうが結果的に伸びます。
すり合わせ2 — 教材をどう使うか
学校が用意する教材は、レベルテストの結果に沿って割り当てられるのが一般的です。ここで初週に確認したいのは、次の3点です。
- 今の教材は自分の目標と方向が合っているか。 会話中心の教材で試験対策をしても遠回りになりますし、その逆もあります。目標を先に伝えておけば、講師は教材の中でも使う部分を選んでくれます。
- 教材を「進める」のか「材料にする」のか。 ページを順に消化する使い方と、題材だけ借りて自分の話に置き換える使い方は別物です。後者は社会人に効きやすい一方、明示的に頼む必要があります。
- 持参した教材を使えるか。 学校ごとに運用が異なるので、申込前か初週に学校側へ確認してください。
「教材が合っていない気がする」と感じたら、初週のうちに講師かマネージャーに相談するのが正解です。変更手続きの流れは学校によって違うため、入学時のオリエンテーションで確認しておくと後が楽になります。
すり合わせ3 — 訂正のタイミングと記録の形
マンツーマン授業の価値の大半は、訂正にあります。にもかかわらず、訂正の受け取り方を決めないまま数週間過ぎてしまう人が少なくありません。
| 訂正の方式 | 向いている場面 | 弱点 |
|---|---|---|
| 話している途中で毎回直す | 発音・文法の癖を潰したいとき | 会話が途切れ、話す量が減る |
| 一区切りついてからまとめて直す | 話す量を確保したいとき | 細かい誤りが流れやすい |
| 講師がノートに書き、後で渡す | 記録を残したいとき | その場の修正感覚が薄い |
おすすめは組み合わせです。フリートークは「話し終わってからまとめて」、教材の時間は「その場で」と使い分けると、話す量と精度の両方が確保できます。
記録の形も初週に決めます。ノート、共有ドキュメント、チャットのどれでもかまいませんが、「直された表現が1か所に溜まる」状態を作ることが目的です。この記録は帰国後の英語維持ルーティンでそのまま使えます。
英語で頼めないときの型
「リクエストしたいけれど、英語で言えない」という不安はよく聞きます。次の3つの型を紙に書いて持っていくだけで、初週は乗り切れます。
- 依頼 — "Could you please 〜 ?"
- 理由 — "Because I want to 〜 ."
- 確認 — "Is that okay for you?"
たとえば「訂正はまとめて欲しい」なら、"Could you please correct me after I finish speaking? Because I want to speak longer without stopping. Is that okay for you?" これで十分に伝わります。完璧な英語である必要はありません。
グループ授業のふるまい方はグループ授業の使い方にまとめています。
よくある質問
Q. 講師との相性が悪いと感じたら、変更をお願いしてもいいですか?
多くの学校が講師変更の仕組みを持っていますが、申請の方法や回数の扱いは学校ごとに異なります。まずはオリエンテーションで手順を確認し、遠慮せずマネージャーに相談してください。相性は実力ではなく、単なる噛み合わせの問題です。
Q. 初週から目標を伝えるのは、要求が多いと思われませんか?
思われません。講師にとっても、目標が分かっている学生のほうが授業を組み立てやすくなります。目標の立て方は留学目標の立て方を参考にしてください。
Q. 授業時間の一部を自習に振り替えられますか?
学校の方針によります。時間割の変更可否は入学前に確認しましょう。
まとめ
初週にやることは3つだけです。待ち時間を決める、教材の使い方を決める、訂正の形を決める。 どれも1分の会話で済みますが、この1分を省いた人と省かなかった人では、8週間後の到達点が分かれます。自分に合う進め方の学校を探すならCAESA加盟8校を見て、気になる点はお問い合わせからご相談ください。
